腹膜透析を安全に長期間継続するうえで、最も警戒すべきリスクが「腹膜炎」および「カテーテル出口部感染」です。腹膜炎を発症すると激しい腹痛や透析液の白濁が生じ、重症化するとカテーテル抜去や治療中止を余儀なくされます。
バッグ交換のコツと無菌操作:感染原因の8割以上は、手や指先からの接触感染です。バッグ交換時は「触ってはいけない接続部(ルアーコネクタ内部)に触れない」「会話をせずマスクをする」「風が吹き込まない清潔な部屋で行う」という基本原則を徹底します。
カテーテル出口部と皮膚の管理:お腹から出ているカテーテルの出口部は、毎日観察して発赤・腫脹・膿の有無を確認します。愛護的な洗浄を行い、カテーテルが引っ張られて出口部に負担がかからないよう、専用テープやベルトで腹部にしっかり固定することがトラブル防止の鉄則です。
入浴方法の実際:腹膜透析患者の入浴は基本的に「シャワー浴」が推奨されます。出口部が完全に治癒した安定期であれば、防水フィルムでカテーテル出口部を完全にカバーするか、医師の指示に基づく手順を守ることで湯船に浸かることも可能です。ただし、公衆浴場や温泉への入浴は感染リスクが高いため原則として控えるか、特別な保護手順を主治医と相談して行う必要があります。