大腸CTは万能の魔法ではなく、適材適所を熟知してこそ真価を発揮するモダリティです。後悔のない検査選びのために、受診すべき人と慎重になるべき人の境界線を明確に整理します。
大腸CT検査を積極的に選択すべき人
- 過去の内視鏡で激しい苦痛や挿入不能を経験した人:腹部手術歴(帝王切開、虫垂炎、婦人科手術等)による腸管癒着がある場合、無理な内視鏡挿入は腸管穿孔のリスクを高めるため、CTが第一選択肢となり得ます。
- 大量の腸管洗浄液(2リットル)の服用が困難な高齢者・体格の小さい人:誤嚥リスクや嘔気による脱落を防ぎ、少量の前処置薬で安全にスクリーニングが可能です。
- 抗血栓薬(血液サラサラの薬)を休薬できない人:組織生検を行わないため、内視鏡時の出血リスクを回避して安全に検査を受けられます。
大腸CT検査を避け、最初から光学内視鏡を選ぶべき人
- すでに肉眼的血便や便通異常(慢性下痢・便秘の急変)がある人:高確率で器質的疾患が存在するため、即座に組織採取と切除ができる内視鏡が原則です。
- 過去に大腸ポリープを指摘・切除された既往がある人:再発病変や平坦型病変の可能性が高く、CTで発見されても高確率で内視鏡再検査が必要になります。
- 妊娠中または妊娠の可能性がある女性:腹部・骨盤部への微量被ばくを避けるため、放射線を用いない検査を選択すべきです。