当時の彼女は農林水産政務官という公職に就いていた。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の交渉が佳境を迎え、一次産業の未来を左右する極めて繊細な時期である。農家や漁業関係者が将来への不安を募らせる中で、政務の責任者がプライベートの不祥事で世間を騒がせる事態は、政策推進に冷や水を浴びせる格好となった。
国会答弁では不祥事に関する質問が相次ぎ、本業である農政の議論は完全にストップした。公人としての職務を果たすべき時間とエネルギーが、自身の言い訳や釈明に費やされる悪循環。公私のケジメをどこで引き直すべきだったのか。政治家という職業が背負う重責と、一人の人間としての甘さが交差した瞬間だったと言わざるを得ない。