インプラント治療を検討する上で最大の障壁となるのが費用面です。日本国内におけるインプラント費用相場は1本あたり30万〜50万円が一般的な目安となっています。内訳には、精密検査・CT診断料(約1万〜3万円)、インプラント体埋入手術代(約15万〜25万円)、アバットメントおよび上部構造代(約10万〜20万円)が含まれます。
多くの患者が疑問に思う「保険適用の可否」ですが、一般的な虫歯や歯周病、加齢による歯の喪失に対して健康保険は一切適用されません。公的保険が適用される例外条件は、厚生労働省が定める以下の極めて特殊な症例に限られます。
- 先天的な疾患(外胚葉異形成症など)により顎の骨の1/3以上が欠損している場合
- 腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気、または重度事故により顎骨の広範囲を失った場合
- 国が指定する大学病院や特定機能病院等の専門施設で治療を受けること
保険適用外となる通常の治療であっても、「医療費控除」を活用することで実質負担額を大幅に圧縮可能です。インプラント治療にかかった費用(検査代、手術代、上部構造代、通院の交通費など)は、年間の医療費合計が10万円(総所得200万円未満の場合は総所得の5%)を超えた分について所得控除の対象となります。
所得税率の高い高所得者ほど還付額が大きくなる仕組みであり、翌年度の住民税も軽減されます。治療費の領収書は必ず保管し、確定申告で確実に手続きを行いましょう。