生産界の最大の関心事は、後継種牡馬の現在と、激化するリーディングサイアー争いです。社台スタリオンステーションを中心に展開される後継争いにおいて、先頭を走るのはキズナです。
キズナ産駒の評判を支えているのは、ディープインパクト直子にありがちだった「小柄でパワー不足」「芝の良馬場専用」というステレオタイプを覆す馬格と馬力です。ソングライン(安田記念連覇)のような超一流マイラーから、ジャスティンミラノ(皐月賞レコード制覇)のようなクラシックホース、さらにはダート重賞を制するパワーホースまで幅広く輩出。仕上がりの早さとタフさを兼ね備えており、馬主や調教師からの信頼は絶大です。2024年以降、JRA総合リーディングサイアーランキングの頂点争いを繰り広げ、サンデーサイレンス系サイアーラインの太い幹として完全に定着しました。
これに対し、満を持して産駒がターフに登場したコントレイル種牡馬成績が競馬界に大きな衝撃を与えています。コントレイルは現役時代の研ぎ澄まされたフォームと卓越したスピード遺伝力を色濃く産駒に伝達。初年度産駒から2歳戦の早い段階で勝ち上がる頭数が目立ち、東京や京都の高速芝コースで父譲りの強烈な上がりタイムを計測しています。
現場の育成牧場スタッフからも「バネの質が他の種牡馬とまるで違う」「前向きな気性と無駄のないフットワークがコントレイルそのもの」という絶賛の声が上がっており、種付け料の高騰にもかかわらず優良繁殖牝馬が殺到。キズナが築いた「頑健な王道」に対し、コントレイルは「究極のキレ味と天才性」を武器に、後継筆頭の座を激しく争っています。