キキを取り巻く人々を演じたサイドキャストの豪華さも見逃せません。グーチョキパン屋の女主人おソノを演じた戸田恵子は、包容力と威勢の良さを兼ね備えたハマリ役として作品全体に爽快なテンポをもたらしています。落ち込むキキを温かく受け入れるおソノさんの母性と頼もしさは、戸田のハリのある声質によって見事に具現化されました。
キキの相棒である黒猫ジジを演じた佐久間レイの表現も見事です。可愛らしさの中に皮肉やユーモアを混ぜ合わせた独特の口調は、キキの幼少期の自意識そのものを象徴しています。成長とともにジジの言葉が聞こえなくなるという切ない演出も、佐久間の無邪気で愛らしいボイスがあったからこそ、切なさが際立ちます。
そして空飛ぶ人力飛行機に情熱を燃やす少年トンボ役の山口勝平は、少年特有のまっすぐな情熱と無邪気さを魅力たっぷりに演じ切りました。これらの名優たちが織りなす掛け合いのハーモニーこそが、物語に温かい血を通わせているのです。