清水の演技を語る上で欠かせないのが、背筋を凍らせるほどの生々しいリアリティだ。眉の動き一つ、吐き出す息の温度、虚空を見つめる冷ややかな瞳。観る者の感情をざらつかせるそのパフォーマンスは、いわゆる「怪演」という言葉だけで片付けるにはあまりに緻密で繊細な計算に基づいている。
彼が表現するダークサイドの人物たちは、単なる悪役ではない。そこには必ず、社会の周縁で喘ぐ人間の孤独や、抗えない運命に対する諦念が影を落としている。サイコスリラーの冷酷な犯人から、日常の闇に呑み込まれた若者まで、彼が息を吹き込むことでキャラクターは立体的な陰影を帯びて動き出す。