第5部のクライマックスで放たれたGERの象徴的フレーズ「真実に到達することは決してない」は、能力の本質を最も端的に表現した言葉です。この能力によって倒された相手は、現実世界の物理法則からも完全に切り離され、永遠の地獄へと幽閉されることになります。
黄金の風 最終決戦 結末において、ディアボロはGERの無駄無駄ラッシュを浴びて川へ転落しました。本来であればそこで「絶命(結果)」に至るはずですが、GERの力によって「死亡したという真実」に到達することが禁じられます。その結果、ディアボロは以下のような「終わりのないのが終わり」という無限ループに囚われました。
麻薬中毒者に刺される、法医学者の解剖台で生きたまま切開される、犬に驚いて車道へ転落するなど、ディアボロは「死の直前の激痛と恐怖」を味わうたびに別のシチュエーションへと意識を強制リセットされ、永遠に死に続けることになりました。これは単なる肉体の破壊を超えた、精神と存在そのものに対する「絶対的な因果の牢獄」です。
荒木飛呂彦氏はインタビュー等で、悪の美学や因果応報について幾度となく触れていますが、ディアボロという「他者の命を平然と奪い、結果だけを求めて過程を冒涜した人物」に対する処罰として、これ以上なく残酷かつ論理的な結末が設計されたと言えます。