伊藤彩沙のキャリアを語るうえで絶対に外せない二大金字塔が、メディアミックスプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』と『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』です。
『BanG Dream!』で演じる市ヶ谷有咲は、作中のガールズバンド「Poppin'Party」でキーボードを担当する人気キャラクター。普段は毒舌で引きこもりがちながら、仲間想いで素直になれない「ツンデレ少女」の繊細な揺らぎを、絶妙な声のトーンで見事に表現しました。特筆すべきは、キャラクターの声をあてるだけでなく、実際にリアルバンドとして日本武道館のステージに立ち、生演奏を披露した点です。キーボード経験が浅かった初期から猛特訓を重ね、複雑なフレーズを弾きこなしながらコーラスまでこなす姿は、多くのファンの心を揺さぶりました。
一方、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の花柳香子役では、自身の出身地である京都の言葉を巧みに操り、艶っぽさと計算高い可愛らしさを併せ持つ日本舞踊の名家出身者を熱演。幼馴染の石動双葉との複雑な愛憎劇を繊細なニュアンスで演じ分け、アニメ本編のみならず、重厚なミュージカル舞台でリアルタイムの殺陣と生歌唱を披露して演劇ファンからも高い評価を獲得しました。
さらに近年では、柔道に青春を捧げる女子高生を描いた『もういっぽん!』の主人公・園田未知役で、泥臭くも眩しいスポ根アニメの主役を快演。従来の「あざとかわいい」声質にとどまらず、飾らない等身大のパッションを乗せた演技を見せるなど、役者としての厚みは年々増しています。