1996年10月にスタートしたフジテレビ系音楽番組『LOVE LOVE あいしてる』は、KinKi Kidsと吉田拓郎がメインMCを務め、バックバンドを日本屈指のミュージシャンで構成された「LOVE LOVE ALL STARS」が固めるという画期的な番組でした。その中で、楽屋突撃コーナー「プリプリプリティ」を担当したのが、当時17歳で「シノラーブーム」の渦中にいた篠原ともえです。
周囲の大人が気圧される大御所ミュージシャンに対しても、物怖じせずハイテンションで腕を取る篠原ともえの無邪気さは、当初スタッフに緊張をもたらしました。しかし、形式的なお世辞や権威主義を何よりも嫌う吉田拓郎の心を開く決定打となったのは、その裏表のない純粋さと、ものづくりに対する圧倒的な集中力でした。
番組内で吉田拓郎が篠原ともえにアコースティックギターを教える企画が始まると、篠原は指先にマメを作りながら猛練習を重ね、コードを習得。吉田拓郎は自著や当時の対談において「ともえはただ騒いでいるだけじゃない。教えたことを次の週には必ず形にしてくる根性がある」と高く評価し、単なる共演者を超えた「愛弟子」として接するようになりました。