調理した若ごぼうを口にして「舌がピリピリする」「苦すぎて箸が進まない」と感じた経験があるなら、その原因は「すべての部位を同じ鍋で一気に茹でてしまった」ことにあります。これこそが、下ごしらえにおける最大の落とし穴です。
若ごぼうに含まれるポリフェノール由来のアクは、部位によって含有量と強さが大きく異なります。最も苦味が強いのが「葉」、次いでアクによる変色が激しい「茎」、土の香りをまとう「根」の順です。熱の通りやすさも組織の硬さもまったく異なるこれらを一括で加熱すると、茎が柔らかくなりすぎて食感を失うか、あるいは葉のアクが抜けきらずに強烈なえぐみが全体に回ってしまいます。部位ごとに切り分け、適切なアプローチで若ごぼうのアク抜きを行うことが、劇的においしく仕上げるための絶対条件です。