川床や観光地の炉端焼き、あるいは炭火焼きの専門店では、躍動感のある「踊り串」を打たれた状態で鮎が供されます。ここでいきなり力任せに串を引っ張るのは禁物です。焼きたての柔らかい身がボロボロに崩れ、せっかくの美しい姿が台無しになってしまいます。
美しく串を抜くための鉄則は、「抜く前に串を回転させて身から剥がす」という動作にあります。鮎の胴体をペーパーナプキンや懐紙で優しく押さえ、串の根元を持って左右にグリグリと2〜3回ひねってください。ジュッと身から竹串が離れる感触があれば準備完了です。あとは串を回しながらゆっくりと引き抜くだけで、魚の形を一切崩すことなく滑らかに外せます。
また、ヒレや尾には焦げ防止と見た目の美しさのために「化粧塩」が厚めに施されています。塩分が強すぎる部分は、箸先で軽く払って小皿の端に寄せておくと、最後まで塩辛さに邪魔されず上品な白身の甘みを堪能できます。