2026年の鳥獣対策現場では、単なる柵の設置から「ICT・センシング技術を融合させた多層防護」へとシフトが進んでいます。鹿は跳躍力が高く、助走をつければ高さ1.5m〜2.0mの柵を飛び越える能力を持っています。そのため、中途半端なネットフェンスでは突破されてしまいます。
最も確実性の高い防除策は、「高さ2.0m以上の金網ワイヤーメッシュ柵」の設置です。さらに下部からの潜り込みを防ぐため、スカート状に金網を外側へ30cmほど敷設してペグで固定します。農業用地では、下段にワイヤーメッシュ、上段に電気柵(電圧5,000〜8,000V以上のパルスショック)を組み合わせたハイブリッド柵が標準的な防除モデルとして定着しています。
また自治体や広域農道では、AI動体検知カメラと連動した「スマート捕獲罠(遠隔作動式くくり罠・囲い罠)」や、夜間にドローンを用いた赤外線サーマルカメラによる個体数モニタリングが急速に実用化されています。足跡を発見した段階で設置場所の写真と位置情報を記録し、地域の農林課や鳥獣被害対策実施隊へ通報することで、地域全体での効率的な一斉駆除計画へとつなげることが可能になります。