近年の愛知県公立高校入試において、東郷高校の倍率推移には顕著な「二極化」が観察されます。少子化に伴う県内公立高校全体の志願者減少傾向を受け、普通科普通コースの最終実質倍率は1.2倍〜1.5倍前後で比較的落ち着いた推移を見せています。かつてのように第2志望校として大量に流れてくる併願構造が、私立高校の実質無償化や中高一貫校の人気によって緩やかに変化した結果です。
しかし、その一方で全く異なる様相を呈しているのが東郷高校 美術コースの倍率動向です。県内公立で本格的な美術・デザイン教育を専攻できる学校が旭丘高校美術科など極限られていることから、愛知全域のみならず西三河や尾張エリア全域から熱心な受験生が集中します。その結果、美術コースの志願倍率は年度によって1.7倍〜2.0倍超に達することもあり、厳しい選抜競争が繰り広げられています。
2026年入試に向けて注意すべきは、普通科の併願パターンです。日進西高校や豊明高校、鳴海高校、あるいは日進高校との組み合わせにおいて、東郷高校を第1志望とする受験生が増加しているエリアもあります。倍率の数字だけを見て「普通科なら簡単に入れるだろう」と油断し、内申対策を怠った層が足元をすくわれる事例が後を絶ちません。公表される最終倍率の増減に左右されず、ボーダーラインを上回る実力を蓄えておくことが不可欠です。