「グランドオープンの初日こそが一番お得で楽しい」という認識は、半分正しく、半分は大きな誤解を含んでいます。ここでは、一般にあまり語られない3つの盲点を整理します。
第1の盲点は、特典に対する「時間対効果(タイムパフォーマンス)」の悪化です。たとえば3,000円相当の記念品を受け取るために4時間炎天下や寒空の下で行列に並んだ場合、時給換算では割に合わない計算になります。限定品や記念品そのものに強いコレクター価値を見出す人以外にとっては、初日の大行列に並ぶこと自体が過剰なコストになり得ます。
第2の盲点は、プレオープン期間のほうが快適でお得な場合があるという点です。プレ期間は来場者数が制限されているため、接客が非常に丁寧で、料理の提供スピードも安定しています。さらに、一部の飲食店では「オペレーション確認へのご協力感謝」として、プレオープン期間中に飲食代金を全額30〜50%引きにするケースも珍しくありません。混雑を避けつつ実利を得たい層にとっては、プレオープンこそが真のゴールデンタイムといえます。
第3の盲点は、セール品の在庫は分散配分されているという事実です。事業者は初日だけで在庫を枯渇させないよう、週末やオープン期間の全日程に向けて日割りで特売品を割り当てています。「初日に行かなければすべて売り切れる」という焦燥感は、消費者心理を刺激するプロモーションによって増幅された思い込みであるケースが少なくありません。