日本国内で流通するメロンは、大きく分けて緑肉ネット系の代表である「アールスメロン(いわゆるマスクメロン)」と、赤肉ネット系で圧倒的な知名度を誇る「夕張メロン(夕張キング)」に二分されます。この2大品種では、品種特性や熟成スピードが根本的に異なるため、完熟を見極めるチェックポイントも別物として捉える必要があります。
アールスメロン・マスクメロン選び方においては、ツルの変化が最も信頼できる指標です。出荷直後のT字型のツルはみずみずしい緑色を保っていますが、追熟が進むと、太い主枝から細い側枝へと順に水分が抜けていきます。理想的な食べ頃のサインは、T字の左右どちらか片側のツルが茶色く縮れて枯れ、もう一方のツルもしんなりと頭を垂れ始めたタイミングです。さらに、果皮全体の色調が鮮やかな深緑色から、ほんのりと黄みがかった灰緑色へと落ち着いてきます。
対照的に、夕張メロンの完熟見分け方は「時間との勝負」です。夕張メロンは極めてデリケートで呼吸量が多いため、収穫された瞬間から急激に追熟が進みます。出荷時は青緑色だった果皮は、わずか2〜3日のうちに全体が黄色(黄金色)へと変色していきます。全体が黄色くなり、軸の周囲から独特の強い芳香が漂い始めたら、その当日がまさに味の頂点です。「まだ硬いから」と放置すると、翌日には果肉が発酵してアルコール臭を放ち、苦味成分が生じてしまいます。