若者たちのストリートファイトの裏で糸を引いていた真の黒幕が、日本の政財界と結託する巨大反社会的組織「九龍グループ」です。従来の不良抗争劇と一線を画す点として、この九龍グループの組織図詳細に名を連ねる会長陣に、日本映画界の重鎮俳優たちがキャスティングされた重厚なリアリズムが挙げられます。
九龍グループは9つの傘下組織から構成される評議会形式の組織であり、総裁・九世龍心(津川雅彦)を頂点に、黒崎会(岩城滉一)、家村会(中村達也)、善信会(岸谷五朗)、植野会(前田公輝演じる轟とは無関係の裏社会組織)、克也会(加藤雅也)、藤森会、笹原会、源会が覇権を争いながら連帯していました。
彼らの狙いはSWORD地区を壊滅させ、跡地に国際カジノ利権を含む巨大複合リゾートを建設することでした。政治家への巨額の不正献金、警察上層部の買収、公害隠蔽といった国家規模の暗部を暴く機密データ(USB)を巡り、雨宮兄弟とSWORDの若者たちは、暴力の次元が異なる「本物の大人たち」の暴力装置や暗殺部隊と命懸けの戦争を強いられることになります。この世代間闘争と社会構造の歪みが、作品に単なるエンタメを超えた深みを与えています。