渡米当初、彼の英語力は文字通りゼロに近い状態だった。中学レベルの英単語すら怪しいと言われた男が、いかにして現地でコミュニケーションを成立させるに至ったのか。その答えは、理屈を超えた泥臭い実践にあった。
現地ニューヨークの小さな小劇場やクラブで、彼は自らマイクを握り「スタンドアップコメディ」の舞台へと挑み続けてきた。言葉の壁は厚い。だが、身振り手振りと卓越した表情筋、そして長年のバラエティ舞台で培った圧倒的な「間」の感覚で、ニューヨーカーの笑いを誘う。完璧な文法を話すことよりも、ハートで相手の懐に飛び込む。その独特のコメディスタイルは、現地のアッパーイーストやブルックリンのアンダーグラウンドシーンでも異彩を放っている。