整然とした美しい街並みにもかかわらず、なぜ彩都で後悔したという声が上がるのか。現地住民の証言や各種コミュニティの定性データを分析すると、入居前と入居後の「生活ギャップ」に明確なパターンが浮かび上がります。
最大の要因は、彩都西駅を起点とする移動コストとアクセスの特異性にあります。大阪モノレール彩都線は、日中10分間隔で運行されているものの、大阪都心(梅田・本町方面)へ向かうには必ず「万博記念公園駅」や「千里中央駅」での乗り換えが発生します。通勤時間がドア・ツー・ドアで想定以上にかかるだけでなく、モノレール特有の運賃水準の高さは、子どもが私立校や遠方の高校へ進学した際に家計へ重い固定費としてのしかかります。
さらに見逃せないのが地形的な特徴です。標高100メートルから200メートル前後の丘陵地に位置するため、冬場の気温は大阪市内中心部と比較して2〜3度低く、強い季節風が吹き抜けます。また、街区内の高低差が大きいため、日常の買い物や子どもの送迎には電動アシスト自転車や自家用車が必須となります。
商業インフラに関しても、産直野菜で絶大な人気を誇る類農園直売所 彩都や大型スーパー「バロー」など、日常の食生活を支える施設は充実しているものの、さらなる大型エンタメ施設や飲食モールの誘致(彩都の商業施設誘致)を望む声は根強く残っています。都市型の利便性をそのまま期待して転入した世帯ほど、ギャップによる不満を抱きやすい構造が存在します。