2000年4月に開業した「グランベリーモール」は、アメリカ西海岸の開放的な街並みを模したオープンエア型のアウトレットモールとして、週末を中心に絶大な人気を誇っていました。そのため、2017年2月12日の営業終了が発表された際には、多くの利用者から「黒字なのに一体なぜ閉館するのか」と驚きの声が上がりました。
一部のネットコミュニティでは「競合アウトレットとの競争激化による撤退ではないか」という憶測も飛び交いましたが、閉館の真相は経営悪化によるものではなく、当初から計画されていた都市再開発に伴う『発展的解消』です。
当時のグランベリーモールは、東急電鉄が所有する土地の暫定利用という性格も併せ持った開発スキームでスタートしていました。開業から十数年を経て施設全体の老朽化が進む中、隣接する町田市鶴間公園や東急田園都市線南町田駅のインフラ更新期が重なりました。そこで町田市と東急電鉄は、単なる商業施設の建て替えにとどまらず、駅・都市公園・商業ゾーン・周辺住宅地を包括的に一体再編する「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」を策定。約22ヘクタールに及ぶ広大なエリアを丸ごと刷新するため、惜しまれながらも一度施設を完全に解体する決断が下されたのです。