作中でバケツから一斉に展開する緑色の兵隊たちの総称は、「グリーン・アーミー・メン(Green Army Men)」です。玩具のパッケージ表記としては「バケット・オブ・ソルジャーズ(Bucket O Soldiers)」というプラスチックバケツに詰められた大量生産のトイソルジャーたちで構成されています。
彼らを束ねるリーダーの名前は「軍曹(サージェント / Sarge)」。双眼鏡を覗きながら厳しい規律で部下たちを統率するプロフェッショナルな指揮官です。部下には地雷探知機を持つ兵士や通信兵、衛生兵、重機関銃手など様々な兵科が存在し、それぞれが自身の役割に徹しています。
この軍曹のキャラクター性を決定づけたのが、原語版で声優を務めたR・リー・アーメイ(R. Lee Ermey)氏の存在です。アーメイ氏は実際にアメリカ海軍・海兵隊の教練指導官(ドリル・インストラクター)を務めた経歴を持ち、スタンリー・キューブリック監督の映画『フルメタル・ジャケット』のハートマン軍曹役で世界的な旋風を巻き起こした本物の軍人俳優でした。ピクサーの制作陣は軍曹のリアリティを追求するためアーメイ氏に直接オファーを出し、あの迫力ある怒声と規律正しい号令が吹き込まれました。
日本語吹き替え版では、重厚で威厳のある声質で知られる名優・谷口節氏が第1作から第3作まで担当しました。谷口氏の力強くもユーモラスな演技は日本のファンに深く愛されましたが、2012年に惜しまれつつ逝去。その後の短編スピンオフ作品等では稲葉実氏が役を引き継ぎ、軍曹の魂を現在も伝え続けています。