ムラサキカタバミ(学名:Oxalis debilis var. corymbosa)は、カタバミ科カタバミ属(オキザリス属)に分類される南アメリカ原産の多年草です。日本へは江戸時代末期の弘化から嘉永年間(1840〜1850年代)に観賞用として持ち込まれ、明治以降に全国各地へ野生化しました。
主な開花時期は5月から7月の初夏ですが、温暖な地域では春先から秋口(10月頃)まで断続的に花を咲かせます。日光に敏感に反応する性質(就眠運動)を持ち、晴れた日の朝に花と葉を開き、夜間や雨天・曇天時には傘を閉じるように花弁と葉を折り畳みます。
日本に定着したムラサキカタバミは結実能力(種子を作る力)をほとんど失っているにもかかわらず、本州から沖縄までの広範囲に分布を広げています。その理由は、地下に形成される「鱗茎(りんけい)」による無性生殖にあります。農林水産省や生態系保全団体の調査報告でも、農地や在来野草の群落へ侵入し、生態系バランスを脅かすリスクが指摘されています。