華族の血脈は、日本の政財界においても独特の存在感を放ち続けている。その象徴的表れが、第79代内閣総理大臣を務めた細川護熙氏だ。熊本藩主・細川家の第18代当主であり、侯爵家の家柄を引く同氏は、政界引退後も陶芸家や文化人として圧倒的な影響力を発揮し、名門ならではの品位と美意識を体現している。
また、徳川将軍家の第19代当主である徳川家広氏の動向も注目に値する。翻訳家や政治経済評論家として幅広く活躍する一方で、徳川記念財団の理事長として、全国各地に残る将軍家ゆかりの歴史的遺産の保全や、地域振興プロジェクトの先頭に立っている。家柄という過去の威光に依存するのではなく、豊富な知識と国際感覚をもって社会に貢献するスタイルは、現代の華族のあり方を象徴していると言えるだろう。