十種競技の元日本チャンピオンであり百獣の王を目指す武井壮氏は、メディアや自身のチャンネルで幾度となく室伏広治を「地上最強の肉体」と大絶賛している。武井氏の分析によれば、室伏氏の真の恐ろしさは筋肉量やパワーそのものではなく、「脳からの指令を寸分の狂いもなく末端の関節・筋肉に伝える神経回路の精度」にあるという。
室伏広治が専門とするハンマー投げは、時速100kmを超える鉄球の強烈な遠心力軌道に自身の身体軸を同調させ、ミリ単位の誤差も許されない角度とタイミングで投射する究極の協調運動だ。重量物を持ち上げる筋力だけでなく、重力を利用して力を余すことなく爆発させるキネティックチェーン(運動連鎖)を極限までマスターしているからこそ、どんな競技を行っても超一流の数値を叩き出してしまうのだと専門家は口を揃える。