福岡には大小あわせて百数十社もの明太子メーカーが存在しますが、その中で稚加榮が「料亭明太子」としての孤高の地位を維持している背景には、原材料と製法に対する妥協なき哲学が存在します。
稚加榮の明太子における最大のこだわりは、味と食感の決め手となるたらこの原卵選びにあります。多くのメーカーが輸入原卵を使用するなか、稚加榮では北海道近海で獲れた新鮮なスケトウダラの卵(国産原卵)を中心に厳選。卵本来の丸く美しい形と弾力、そして一粒一粒がしっかりと際立つ「粒揃い」のものだけを手作業で見極めています。
さらに際立つのが、料亭ならではの繊細な調味調合法です。ベースとなる漬け込みタレには、厳選された鰹節の出汁、特別に仕込まれた純米酒、そして香りの決め手となる100%天然の生柚子果汁がふんだんに使用されています。化学調味料の刺激的な味付けに頼るのではなく、出汁の奥深い旨味と柑橘の爽やかな香りで卵本来の風味を引き立てているため、口に含んだ瞬間に広がる風味は極めて上品です。カロリー面でも100gあたり126kcalとヘルシーであり、塩分や辛みが突出せず、豊かな余韻だけが残る仕上がりとなっています。