幼少期の凄惨な虐待により、かつて自らの感情を閉じ込めていたカナヲ。指示されなければご飯すら食べられなかった少女が、なぜ自らの目を潰してまで戦えたのか。その答えは、竈門炭治郎との出会い、そして胡蝶姉妹から受け取った温かな愛情にある。
「人は心が原動力だから、心はどこまでも強くなれる」――炭治郎が投げかけた言葉が、ずっと彼女の心の中で芽吹き続けていた。自分の大切な人々を守りたい、師の想いを未来へ繋ぎたいという人間の泥臭い感情。視力を失うリスクを顧みず放たれた一撃は、冷徹な人形だった少女が、一人の人間として「心」を取り戻した感動的な証明にほかならない。