「石臼がないと作れないのでは?」と思われがちですが、現代のキッチン器具であるミキサーやハンドブレンダーを活用すれば、誰でも手軽に本場仕込みのすったて汁を作ることができます。プロが教える最大のコツは「大豆の下処理」にあります。
失敗しない大豆の下処理 3つの鉄則
1. 十分な浸水:乾燥大豆(約100g)をよく洗い、大豆の3〜4倍のたっぷりの水に一晩(8〜12時間)浸します。芯までふっくら戻すことがなめらかさの鍵です。
2. 茹で加減の見極め:戻し汁ごと鍋に入れ火にかけ、アクを取りながら弱火で煮ます。完全に柔らかく崩れる手前、「少し歯ごたえが残る程度(爪がすっと入るくらい)」で火を止めるのが伝統の知恵です。
3. 煮汁ごとミキサーへ:茹で汁を適量加えながらミキサーで徹底的に撹拌し、シルクのようなペースト状に仕上げます。
黄金比で作る「本格すったて汁」基本レシピ(4人分)
・すったてペースト:大豆100g分(茹で汁約150mlと一緒に攪拌したもの)
・出汁:煮干しまたは鰹・昆布出汁 600ml
・具材:大根、人参、ごぼう、油揚げ、椎茸、長ネギ、豚バラ肉(お好みで)
・調味料:合わせ味噌 大さじ2〜3、醤油 小さじ2、みりん 小さじ1、酒 大さじ1
【調理手順】
鍋に出汁と根菜類を入れて火を通し、火が通ったら油揚げや豚肉を加えます。火を弱めて味噌と醤油で味を整えた後、最後に「すったてペースト」を一気に投入します。沸騰させると大豆の風味が飛び、分離の原因になるため、弱火で全体を優しく混ぜ合わせながらひと煮立ち直前で火を止めます。仕上げに刻みネギや七味唐辛子を添えて完成です。
さらに具材を贅沢にし、飛騨牛やきのこをたっぷり入れて卓上コンロで煮込めば、高山名物の「すったて鍋」として豪華なメインディッシュに早変わりします。