細胞数に関連してよく語られるのが「体内の腸内細菌の数は細胞の10倍(100兆個〜1000兆個以上)存在する」という説です。「私たちは人間というよりも、細菌の入れ物にすぎない」といったセンセーショナルな言説がネット上で長く語られてきました。
しかし、イスラエルのワイツマン科学研究所のロン・センダー(Ron Sender)博士らが2016年に発表した精密な見直し研究によって、この俗説も修正されました。最新の計測データによると、成人男性の体内に存在する細菌の総数は約38兆個と推計されています。
つまり、「人体細胞約30兆〜37兆個 対 腸内細菌約38兆個」であり、その比率はほぼ1対1です。10倍もの大差があるわけではなく、私たちは自身の細胞とほぼ同数の微生物と絶妙な共生関係を保ちながら生命を維持しているというのが、科学的に確認された正確な姿です。