トラブル現場で店側が「値札の貼り間違いでした」と突っぱね、返金を拒むケースもある。事業者が主張の根拠として持ち出すのが、民法第95条(錯誤)の規定だ。
民法上の錯誤とは、言い換えれば「勘違いによる意思表示」のことだ。例えば、本来1万円の商品に誤って「100円」と値を付けてしまった場合、店舗側は「重大な勘違いがあったため売買契約は無効だ」と主張できる可能性がある。ただし、単なる数十円から数百円程度の価格更新忘れや入力ミスにおいて、店側の「過失」を棚上げして契約無効を押し通すことは容易ではない。過失の程度や消費者の善意・悪意によって法的な有効性が左右されるため、店舗側の言い分が常に通るわけではないのだ。