2026年新春に放送された第1作『教場』で、工藤阿須加が演じた宮坂定は、頼りなさを抱えながらも誰よりも実直に警察官を目指す青年でした。教場内で孤立し、同期の平田和道(林遣都)から生命を脅かされる罠に嵌められながらも、風間公親(木村拓哉)の鋭い眼力によって救出。数々の心理戦と厳しい選別を耐え抜き、無事に卒業証書を手にしました。
ところが、翌2026年放送の『教場II』前編において、物語は開始早々に激震に見舞われます。交番勤務の地域課警察官(巡査)として実務に就いていた宮坂は、大雪の吹き荒れる夜、立ち往生した車両の交通整理と市民の救助に奔走していました。その最中、スリップして暴走してきた後続車から同僚の警察官や一般市民をかばう形で、自らが車体とガードレールの間に挟まれる大事故に遭います。
搬送先で帰らぬ人となった宮坂の訃報は、後輩たちを指導していた風間のもとへも届きます。この殉職劇は単なるショック療法ではなく、第1作で風間が幾度となく教え子たちへ突きつけた「警察学校は警察官を育てる場所ではなく、適性のない者を篩(ふる)い落とす場所である」「現場に出れば命の保証はない」という冷酷な現実の伏線回収でした。どれほど優秀で心優しい警察官であっても、現場の一瞬の不運で命を落とすという警察組織の非情な実態が、宮坂の死を通じて鮮烈に描写されたのです。