幕末の英雄として圧倒的な人気を誇る坂本龍馬。薩長同盟の仲介や大政奉還の立役者という華々しいイメージの一方で、近年解読が進む彼の手紙からは、資金繰りに苦しみ、暗殺の恐怖に怯えながら奔走する生身の人間像が見えてくる。
新たに確認された土佐藩関係者宛ての書状では、龍馬が商社「海援隊」の運営費確保のために商人と熾烈な交渉を行っていた様子が刻まれている。理想の国家像を語る情熱と、明日の船賃に頭を抱える現実。そのギャップと葛藤こそが、彼を単なる政治活動家ではなく、極めて現代的な起業家へと押し上げた原動力だった。未公開史料が明かす龍馬の「泥臭い真実」は、従来の龍馬像に新たな魅力を加えている。