KAT-TUNというグループは、デビュー当初から圧倒的な個性と高いパフォーマンス力で平成のエンターテインメント界を牽引してきました。しかし、その歩みは常に激動の連続でした。2010年の赤西仁の脱退・ソロ転向、2013年の田中聖の専属契約解除に続き、グループ結成10周年の節目を目前に控えた2015年11月24日、日本テレビ系『ベストアーティスト2015』の生放送内で、田口淳之介から翌春のグループ離脱および事務所退所が突如告げられました。
当時、番組内の静まり返ったスタジオとメンバーたちの硬い表情は列島に大きな衝撃を与えました。公式発表における田口淳之介の脱退理由は「30歳を迎えるにあたり、自分自身の道を歩みたい」というものでした。しかし、グループが10周年という大きな節目を迎える直前のタイミングだったこともあり、ファンの間では「なぜ今なのか」という疑問と憶測が飛び交う事態となりました。
後に本人がインタビューや各種メディアで語った内容を総合すると、単一のトラブルではなく、グループが目指す方向性と個人の理想とするエンターテインメント像との間に生じたズレが主因でした。10代からジャニーズJr.のトップとして走り続け、30代という人生の転換期を前に「誰かの敷いたレールではなく、自分の責任ですべてをプロデュースしたい」という強い自立心が、退所への決断を後押ししたと分析されています。