石坂の降板を受け、5代目としてバトンを受け取ったのが里見浩太朗である。かつて助さん役として長年番組を支えた里見の起用は、原点回帰を意味していた。昭和から続いたナショナル劇場枠の王道スタイルを取り戻しつつも、石坂時代に培われた重厚な人間ドラマの要素は巧みに引き継がれた。
石坂浩二という異彩を放つスターがもたらした刺激があったからこそ、その後のシリーズは単なる古臭いマンネリに陥ることなく、時代の変化に応じたしなやかさを獲得できたと言える。結果として、このバトンタッチは長寿番組としての寿命をさらに延ばす重要な転換点となったのである。