お笑い界において、短期間で爆発的なブレイクを呼ぶ反面、消費スピードも速いのがリズムネタである。吉本興業に所属するムーディ勝山は、「右から左へ受け流すの歌」で社会現象を巻き起こした。タキシード姿でムード歌謡を口ずさむスタイルは瞬く間に全国へ浸透したが、ネタの構造がシンプルであればあるほど視聴者の「飽き」も早く訪れる。
M-1グランプリのように正統派の漫才技術やトーク力で勝負する本格派とは異なり、リズムネタは流行のサイクルに呑まれやすい。ムーディ勝山も全国ネットのレギュラー番組が次々と終了する苦境を味わった。しかし、彼はその後、地方局のロケ番組や音声コンテンツ、ラジオパーソナリティとしての適性を発揮。自らの「落ち目」すらもネタにするメタ的なトーク技術を磨き上げ、ロケ職人として根強い評価を得るに至っている。