料理人の間でも長年議論されてきた塩サバの焼き方で「身から焼くか、皮から焼くか」の順番論争ですが、結論から言えば「使用する熱源の種類」によって正解が完全に分かれます。
直火で焼く魚焼きグリル(片面焼き)のコツとしては、「身側から先に焼き、最後に皮側を焼いてパリッと仕上げる」のが鉄則です。皮側から先に焼くと、皮が縮んで身が反り返り、熱ムラや皮の焦げ付きの原因になります。身側を全体の6割程度の時間(約4〜5分)焼いて表面のタンパク質を凝固させた後、皮側に返して3〜4分強めの中火で一気に焼き上げることで、脂のジュワッとした沸騰とともに塩サバの皮パリパリな焼き時間の黄金比が成立します。(※両面焼きグリルの場合は返しの必要がないため、皮を上に向けて予熱後に中火で一気に焼き上げます)。
対照的に、フライパン調理では「皮目から先に焼く」のが正解です。冷たい状態のフライパンにホイルを敷き、皮目を下にして密着させてから点火します。サバ自身の皮下脂肪が溶け出し、フライパンと皮の間で天然の揚げ油の役割を果たすため、皮全体が均一に黄金色に色づきます。皮目に綺麗な焼き色がついたら裏返し、蓋をして弱火で短時間蒸し焼きにするプロセスを踏むことで、身のふっくら感が保たれます。