ハスコラ画像がネット上に出回った直後、多くの掲示板やチェーンメール、黎明期のブログメディアで「実在する恐ろしい病気の写真」という深刻なデマが拡散されました。代表的な虚偽情報として、以下のような言説が真実味を帯びて語られていた記録が残っています。
- 「南米のアマゾン奥地に生息する特殊なハエ(寄生虫)に産卵された患者の皮膚写真」
- 「アフリカで発見された致死率の高い未知の皮膚感染症の臨床データ」
- 「東南アジアで流通している違法な豊胸手術用ジェルが壊死を引き起こした実例」
当時のネット環境はファクトチェック体制が未熟であり、医療関係者の一次情報に即座にアクセスすることが難しかったため、多くのユーザーが「世界にはこんな恐ろしい病気があるのか」と戦慄しました。公の場で見せた表情の翳りや知恵袋での「友人の皮膚がこうなったらどうしよう」という悲痛な相談投稿など、リアルな恐怖体験として人々の記憶に刻み込まれたのです。
しかし、ハスコラの真相は100%人為的な合成画像です。元ネタの穴の部分は、自然界に自生するハスの果托(乾燥したハスの実)に過ぎず、人体の病変や寄生虫被害とは一切関係がありません。一部で「ハエの幼虫が寄生する皮膚蝿蛆症(ひふようそしょう)」の実際の症例写真と混同されたこともありましたが、ネット上で悪名を馳せたハスコラの大半は、植物テクスチャを人肌に貼り付けただけの視覚的トリックでした。