本店がある栃木県益子町といえば、言わずと知れた民藝運動の拠点であり、数多くの陶芸家やクラフツマンが集うモノづクりの聖地だ。その豊かな自然と職人精神の薫りを残しながら、東京の洗練された文脈へと昇華させたのが南青山の店舗である。
空間設計の美しさは、足を踏み入れた瞬間に体感できる。暗がりのなかにスポットライトのように差し込む自然光。コンクリートと古い木材が調和する店内には、計算し尽くされた沈黙が流れている。展示されているアンティークの箪笥や小引き出し、無骨ながら美しい木製スツールは、かつて日本のどこかの暮らしで実際に使われていた実用品だ。それらが現代的な感性によって再配置されることで、骨董という古臭さを感じさせない、新しくも懐かしいアートピースへと生まれ変わっている。