手元に届いたマンゴーを最高の状態で味わうためには、果実が見せる微細なサインを見逃してはならない。選別と食べ頃の見極めには明確なプロの基準が存在する。
アーウィン種の場合、果皮全体が鮮やかな赤に染まり、表面に白い粉(ブルーム)が消えてツヤと独特のベタつきが出た時がまさに完熟の合図だ。指先で軽く触れたときに耳たぶのような弾力があり、部屋中に南国特有のエキゾチックな香りが漂い始めたら、食べる2〜3時間前に冷蔵庫の野菜室で冷やすのがベストだ。冷やしすぎは糖度の感覚を鈍らせるため厳禁である。
一方、緑色のキーツマンゴーは追熟のタイミングがよりドラマチックだ。常温(20〜25度前後)の風通しの良い場所に置き、果皮をじっくり観察する。緑色の中にほんのりと黄色みが差し込み、ヘタの周囲から蜜がにじみ出て甘い香りが強くなったらナイフを入れる合図。硬い状態で冷蔵庫に入れてしまうと追熟がストップし、本来のポテンシャルが失われてしまうため注意したい。