白い斑点を見つけた際、真っ先に疑われがちなのが尋常性白斑だ。しかし、この両者には明確な臨床的差異が存在する。医療情報メディアのメディカルノートなどでも頻繁に解説されている通り、尋常性白斑はメラノサイト(色素細胞)そのものが破壊・消失する疾患であり、陶器やチョークのように「完全に真っ白」な色調を呈し、境界がくっきりと明瞭になる。一方、単純性粃糠疹はメラニン生成が一時的に低下しているだけであり、境界は曖昧で粉をふく。
アトピー性皮膚炎診療ガイドラインにおいても、単純性粃糠疹はアトピー素因(アレルギー体質や皮膚バリア機能の低下)を持つ小児に生じやすい副症状の一つとして位置づけられている。湿疹を繰り返した後に二次的な色素脱失として現れるケースが多く、強いかゆみやジュクジュクとした浸出液を伴う場合は、単なるはたけではなくアトピー性皮膚炎本体のコントロール不良を疑う必要がある。