メディアでは時に「頑固一徹な大御所」「時代劇の重鎮」という一面ばかりが強調されがちですが、実際の現場におけるイ・スンジェはまったく異なる顔を持っています。
ネット上の一部で見られる「後輩に対して威圧的ではないか」という憶測は完全な誤解です。現場での彼は、監督が年下の若手であっても一切口を挟まず演出の意図を忠実に具現化する「徹底した現場主義者」として知られています。また、学生映画や低予算の短編作品であっても脚本が面白ければノーギャラ同然で出演を引き受けるなど、商業主義に染まらない純粋な演技哲学を貫いています。
儒教的な縦社会が根強く残る韓国芸能界において、早くから権威を捨て、後輩と同じ目線で演技論を語り合う姿勢こそが、彼が半世紀以上にわたって全世代から真のリスペクトを集める理由です。