近年のキングオブコントは、かつてないほどの僅差で勝敗が決する。96点と97点の間に、一体どれほどの深淵があるというのか。審査員たちも人間だ。連続してネタを見続ける中で、疲労や直前の組の余韻が採点に影響を与えることは避けられない。その揺らぎを排除するため、一部ではAIによる技術点導入の噂さえ囁かれたほどだ。
だが、お笑いはスポーツではない。美しく完璧なフォームのジャンプが、必ずしも人を爆笑させるとは限らないのだ。どれだけ技術的に稚拙であっても、舞台上で放たれる圧倒的な「生」のエネルギーが、審査員の感情を揺さぶり、点数を跳ね上げることがある。この人間臭いダイナミズムこそが、生放送の醍醐味に他ならない。