アニメーションでの実績に並び、森川智之のキャリアで特筆すべき金字塔がトム・クルーズ 専属吹き替えとしての歩みです。かつて複数の名声優が吹き替えを担当していたトム・クルーズ作品において、2003年公開の映画『ラスト サムライ』を契機に、トム・クルーズ本人および映画製作陣から「自身の声を預ける専属声優」として公式に指名を受けました。
当時の来日記者会見や公式インタビューにおいて、トム・クルーズ本人が森川に対し「世界で一番僕の声に合っている」と言葉をかけ、固い握手を交わした光景は映画ファンの間でも伝説として語り継がれています。『ミッション:インポッシブル』シリーズや『トップガン マーヴェリック』など、極限のアクションシーンにおいて息遣いや肉体のきしみまで俳優と完全にシンクロさせる技術は、緻密な職人技の賜物です。
洋画吹き替えの世界では、トム・クルーズのほかにもキアヌ・リーブス、ユアン・マクレガー、オーウェン・ウィルソン、コリン・ファレルなど、ハリウッドの一線級スターを多数担当。原語の俳優が持つ個性や感情の機微を尊重し、日本語としてのドラマ性を損なわないアプローチは、洋画ファンからも絶大な支持を集めています。