長崎ペンギン水族館が国内外の専門家や旅行者から「聖地」と称される最大の理由は、世界最多となる9種類のペンギン(キングペンギン、ジェンツーペンギン、ヒゲペンギン、マカロニペンギン、イワトビペンギン、フンボルトペンギン、マゼランペンギン、ケープペンギン、コガタペンギン)が一つの施設で暮らしている点にあります。世界最小種であるコガタペンギンから、堂々たる体躯を誇るキングペンギンまで、生息環境の異なる種を同一施設で高水準に飼育・繁殖させている技術力は群を抜いています。
この飼育技術の源流は、前身である旧・長崎水族館時代にまで遡ります。同館では、キングペンギンの「ぎん吉」が39年9ヶ月23日という世界最長飼育記録(当時)を打ち立てるなど、半世紀以上にわたるデータとノウハウの蓄積が存在します。水族館関係者の証言によると、亜南極圏に暮らす極地ペンギン用プールの水温管理や、温帯種への給餌バランスに至るまで、徹底した個別管理体制が現在も維持されています。
館内に足を踏み入れると、深さ4メートルの巨大な「亜南極ペンギンプール」が広がり、水中をまるで飛翔するかのように泳ぎ回る姿を下から見上げることができます。陸上での愛らしい歩行と、海中での驚異的なスピード感という二面性を間近で体感できる構造こそ、多くの来館者がリピーターとなる決定的な要因です。