葛飾柴又寅さん記念館の見どころは、大きく分けて「体験・体感エリア」「貴重資料コレクション」「併設施設」の3層構造になっています。初めて訪れる方でも見逃せない主要ポイントを整理しました。
まず目を奪われるのが、かつて柴又の街を走っていた「帝釈人車鉄道」の客車再現展示です。実際に乗り込んで揺れや音を疑似体験できるギミックが施されており、下町の歴史を肌で学ぶことができます。さらに奥へ進むと、タコ社長こと桂梅太郎が経営していた「朝日印刷所」の印刷機が稼働音とともに再現され、活気あふれる職人の息遣いが伝わってきます。
渡り廊下で接続されている山田洋次ミュージアムも必見のスポットです。半世紀以上にわたって日本映画界を牽引してきた山田洋次監督の全作品アーカイブや、フィルム撮影時代の貴重な機材、映画制作にかける演出意図の解説パネルなどが展示されています。『男はつらいよ』シリーズのみならず、『幸福の黄色いハンカチ』『家族はつらいよ』『こんにちは、母さん』など、数々の名作の裏側に触れることができます。
また、記念館の屋上は緑豊かな「柴又公園」へと直結しており、階段を上がれば江戸川の雄大な土手が広がります。映画の中で寅さんが幾度となく旅立ち、帰ってきた男はつらいよの代表的ロケ地をそのまま一望できる設計は、ファンにとって感慨深い演出といえます。