初めて竹生島を訪れる参拝者の多くが混乱するのが、「宝厳寺」と「都久夫須麻神社(竹生島神社)」の違いです。かつて神仏習合の時代は島全体が一体の霊場として崇敬されていましたが、明治初期の神仏分離令によって寺院(宝厳寺)と神社(都久夫須麻神社)に区分されました。現代では境界線なく隣接しており、石段と舟廊下を通じて両方を一度に参拝できる構造になっています。
都久夫須麻神社に連なる「八大竜王拝所」で行われているのが、島内随一の人気行事である「かわらけ投げ」です。琵琶湖に突き出た絶壁の鳥居に向かって素焼きの小皿を投げ、鳥居をくぐれば願いが成就するとされています。
現場観察および参拝者の実態検証によると、湖風にあおられて鳥居を外す参拝者が大半を占めるものの、「皿が粉々に砕けた瞬間に重い肩が軽くなった」「投じた直後に運気が好転した」といった心理的カタルシスと浄化の実感を得る人が後を絶ちません。