SNSやネット掲示板において、今なお時折見受けられるのが「カゲロウデイズは永遠に救われない完全なバッドエンドである」という言説です。しかし、作品全体を俯瞰すると、この見方は一面的な誤解であることが分かります。
原曲の歌詞だけを切り取れば確かに絶望的な無限ループに見えますが、じんが構築したカゲプロの世界観において、『カゲロウデイズ』の事件はヒビヤがメカクシ団の一員となり、仲間と共に「終わらない夏」を終わらせるための発端(プロローグ)に位置付けられています。
ヒビヤがカゲロウデイズから生還した際に手に入れた「目を凝らす」能力(遠方の事物や情報を視認する力)は、物語の終盤で黒幕の企みを阻止するための決定的な鍵となります。絶望的なループの中でヒビヤが見せた「ざまぁみろよ」という反逆の意志は、単なる諦観ではなく、不条理な運命に抗い続ける人間の強さを象徴しているのです。