脇の皮膚は、まぶたの次に薄いとされるほどデリケートな部位です。それにもかかわらず、日常的に強い摩擦や刺激にさらされやすい構造をしています。脇に生じる黒ずみの正体は、主にメラニン色素沈着と角質の肥厚、そして毛穴の皮脂酸化・埋没毛の3つに分類されます。
なかでも圧倒的に多いのが、カミソリや毛抜きを用いた自己処理による炎症後色素沈着(PIH)です。皮膚は刃物で表面の角質層を削り取られたり、毛を無理に引き抜かれたりすると、内部組織を守るために防御シグナルを発信します。これによって基底層に存在するメラノサイトが活性化し、メラニン色素を大量に生成します。本来であれば肌のターンオーバー(約28〜45日周期)とともに体外へ排出されますが、頻繁に自己処理を繰り返すと排出が追いつかず、表皮や真皮に色素が沈着して定着してしまうのです。
さらに、下着やタイトな衣服との摩擦、制汗スプレーの過度な使用による乾燥や成分の洗い残しも見逃せない要因です。脇の皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し、刺激に対して過敏になるため、わずかな擦れでも黒ずみが進行する負のスパイラルに陥ります。