カップ麺の完成度を語る上で欠かせないのが、モデルとなったらーめん専門店ぶぶか吉祥寺のバックボーンです。1990年代半ば、東京・吉祥寺駅北口の小さな店舗からスタートしたぶぶかは、当時まだ全国区ではなかった「油そば」というジャンルを牽引し、若者を中心に爆発的なブームを巻き起こしました。
実店舗の看板である「油そば」の真骨頂は、何時間も煮込んで余分な水分を飛ばした超濃厚な豚骨ベースのタレと、どんぶりの底に沈むラード、そしてそれらを力強く受け止めるモッチリとした太麺にあります。この職人技をカップ麺という制約の中で再現するべく、明星食品は長年にわたり独自の製麺・調味技術を注ぎ込んできました。
特に特筆すべきは、極太の「三層麺構造」技術です。中心部にしっかりとしたコシを残しながら、外層はタレを吸い込みやすい設計になっており、熱湯調理でありながら実店舗さながらの噛みごたえと粘り腰を実現しています。さらに、粉末スープではなく液体タレに良質なポークオイルと焼豚の旨味を凝縮させ、後入れの特製マヨネーズが混ざり合うことで、化学反応のような重層的なコクを作り出すことに成功しています。