東芝は中国企業になった?白物家電やレグザ売却の真相と現在の姿

東芝は中国企業になった?白物家電やレグザ売却の真相と現在の姿

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端的に結論を述べるならば、東芝本体は中国企業に買収されていません。今も昔も、本社を東京都港区芝浦に構える日本の企業です。それにもかかわらず、「東芝はどこの国の会社かわからなくなった」「中国資本に乗っ取られた」という印象が世間に定着してしまったのには、明確な理由があります。

最大の要因は、一般消費者が日常的に接する「BtoC(消費者向け)製品」のほとんどが、中国のメガテック企業へと相次いで売却された歴史にあります。かつてサザエさんの番組提供をはじめ、お茶の間の象徴だった東芝のテレビや洗濯機、炊飯器、ノートパソコンは、一般生活者にとって「東芝そのもの」でした。そのフロントエンド事業が次々と海外資本の手に渡ったため、消費者の心の中で「東芝=中国企業に売られた」という図式が完成してしまったのです。

とりわけ誤解に拍車をかけたのが、ブランド名の継続使用です。後述するように、白物家電事業を譲渡した際、東芝は買い手となった中国メーカーに対し最長40年間にわたる「TOSHIBA」ブランドの使用権利を許諾しました。消費者は量販店で「TOSHIBA」と書かれた製品を買い続けているにもかかわらず、その企業の実体はすでに中国本社のグループ企業であるという二重構造が、情報の非対称性と混乱を生み出す源泉となっています。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。