麻原が起こした一連の凶悪事件の後、教団を離脱した元幹部や元信者たちによって、教団内部での「空中浮揚」の生々しい実態が次々と語られました。
裁判資料や元信者の手記によると、教団の道場では出家信者たちに対しても「ダルディ・ムドラ」の修行が徹底して課されていました。密室に集められた信者たちは、何時間も結跏趺坐のまま畳の上をピョンピョンと飛び跳ねさせられたといいます。ある元信者は手記の中で次のように述懐しています。
「道場の中は、何十人もの信者が畳に打ち付けられる『ドスン、ドスン』という鈍い音と、荒い息遣いで満ちていた。膝やくるぶしは内出血で紫色に腫れ上がり、激痛が走る。それでも幹部からは『雑念を捨てろ、身体が軽くなる瞬間が必ず来る』と叱責された。麻原尊師の写真のような優雅な静止など、誰一人としてできていなかった」
さらに決定的なのは、麻原自身が側近に対して漏らしていた本音です。教団の元最古参幹部による公判証言や暴露本によれば、側近が「尊師、本当に浮いているのですか」と問いかけた際、麻原はニヤリと笑いながら「あれはダルディ・ムドラだ。跳んでるんだよ」とあっさり認めていたことが記録されています。麻原自身、超能力ではなく単なるヨーガの跳躍技法であることを最初から理解した上で、信者を獲得するための「宣伝ツール」として確信犯的に利用していたのです。
2026年現在のインターネット上の反応(5ちゃんねる、知恵袋、X等)を見ても、この写真に対する認識は完全に冷徹なものへと変わっています。ネット上では「今見ると、ただ必死にジャンプしてスンとした顔を作っているだけでシュール」「昔の人はなぜこんな単純なトリックに引っかかったのか」といった書き込みが大多数を占めています。しかし、情報が限られ、オカルトブームが社会を覆っていた1980年代当時は、この荒唐無稽な一枚が人生を狂わせるほどの引力を持っていたのです。